女性支援地域連携フォーラム 女性自立支援法(仮称)制定に向けて

1か月前のことですが、、、
1月20日(土) 標記フォーラムに参加しましたので、内容と感想をご報告します。
神戸市男女共同参画センターあすてっぷKOBEのセミナー室は200名を超す参加者で溢れていました。
フォーラムが始まるまでスクリーンにはダンス映像が流れ、国会、県会、市会議員や弁護士等々、高名な方の顔も多数見受けられます。

このフォーラムは今の時代に見合った、女性を支援につなげるための新法-女性自立支援法(仮称)-
の制定に向けて開催されたものです。

全国婦人保護施設等連絡協議会(全婦連、横田千代子会長)は、
婦人保護施設の根拠法である売春防止法は公布からすでに62年も経つため
昨年7月福島県でのシンポジウムを皮切りにキャラバンを組み、
新法の必要性を説くために、今回、兵庫県で2回目の開催となりました。

売春防止法第4章「保護更生」に位置付けられた婦人保護事業には「収容」「指導」といった文言が残ります。また婦人保護施設は社会の風紀を乱す「転落女性」を処分する施設と見られてきました。
新法では売春した女性を「要保護女子」という保護の客体、ではなく、
権利の主体とすることを柱とし、自立に向けて切れ目なく支援できる体制を目指します。

行政の責務も明確でないことから周知は進まず、
婦人保護施設の入所者は定員を大きく下回り、施設の廃止も相次いでいます。
かといって、支援を要する女性がいない訳ではありません。
むしろ、生きにくさは見えにくい形で広がっています。

「もっと早く支援につなげたい」

全婦連が新法を求める背景にあるのは
「婦人保護事業の実態と、支援を必要とする女性たちとの距離を縮めなければ」という思いです。

性的虐待、性暴力、DV被害など「女性への暴力」が後を絶たないことは相談現場で日々痛感させられます。
しかし女性の活躍を推進しても、女性の自立を後押しするための法律はありません。
どこにも居場所がない、頼る人がいない女性の多くは性産業しか行き先がなくなり、
さらに被害を重ねることにもなりえます。
そこから抜け出すことは困難であり、潜在化した女性たちの実態は社会から見えなくなってしまいます。

女性が人生を自らの手に取り戻すために、多面的に自立をうながしていくために、
女性自立支援法が求められています。