【報告】トラウマを理解したかかわり

NPO法人性暴力被害者支援センター・ひょうごさんより、
講師のご依頼を受け、
トラウマを理解したかかわりについて学びあう時間を持ちました。

”「性暴力」被害に遭うと「トラウマ」になることがある”
ということが、報道などで一般的によく知られるようになりました。
それに伴い「トラウマ(解消)に取り組みたい」という支援ニーズも増えているように感じます。

支援者にとって、トラウマの基本的な理解があることで、
安心して支援ができる場面が増えますし、
二次受傷(支援者がトラウマの影響を受けること)への対策もできます。

しかし「性暴力」や「トラウマ」という言葉は、立場やケースバイケース、おかれた文脈で狭義・広義に使われています。
まずはどのような文脈で使われているのか、どのようなニーズがあるのかを丁寧に把握する必要があると思います。

また、被害の影響やトラウマ反応はおひとりおひとり異なっていますので、
頭で理解しても、いざ支援現場でその知識を用いた支援をすることはとても難しいものです。(私も実感しています)

今回は、ポリヴェーガル理論をベースにしたトラウマについての知識をお伝えしながら、
ご自分の身体やこころを観察し、体験的に理解できるように、と内容を組み立ててみました。
被害者理解・自己理解を通じて、支援現場ではどのような関わりを提供できるかなど話し合いました。

ポリヴェーガル理論は、
トラウマ反応は神経系の正常な反応で、適応的な(役に立つ)もの。
そして、「安全(と感じること)」と「つながり」が回復を促進する、という理論です。

性暴力被害者支援センター・ひょうごさんという大事な社会資源の存在、
支援員さんひとりひとりの丁寧で優しい在り方に
「安全」と「つながり」がここにあることを感じた時間でした。