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動画:子どもとかかわる大人のためのトラウマインフォームドケア講座

配信中の講座「子どもとかかわる大人のための トラウマインフォームドケア講座

この講座はそれぞれの先生の専門的な視点から、
トラウマを理解した子どもや養育者へのかかわり方についてお話しいただいています。

私は普段、大人のトラウマサバイバーの方にお会いすることが多いのですが
この動画講座を見て、
立場が違うと、見え方も、関わり方もこんなに違うんだ、ということにびっくりしました。

もちろん、共通して知っておきたい知識はありますが、
支援の仕方も、みんなそれぞれでいいんだな~なんてことも感じました。

すでに多くの方がご受講くださり、受講してよかった、という声もたくさんいただいています。
色んな立場の方が、それぞれの視点をもって相手を理解し
多様なかかわりができるといいなぁと思います!

お申込みいただいたら、8月末まで何度でも見ていただけます。
全5回・3,000円(学生無料)・要申込
詳細・お申込み方法などはこちら↓↓
「子どもとかかわる大人のためのトラウマインフォームドケア講座」

2024年4月施行の女性支援新法

「困難な問題を抱える女性支援法」が、2022年5月に議員立法で成立。
2024年4月1日から施行されます。

これまでは1956年に制定された売春防止法を根拠法として女性への支援が行われていましたが、
67年ぶりに、実情に合った支援に向けて新法が制定されました。

コロナ禍という社会の困難な局面において、
女性が暴力被害を受けやすいこと、困窮に陥りやすいこと、など
”女性がより困難を抱えやすい立場にある”ということが浮き彫りになったことで
女性支援を強化する必要が認識されました。

では、新法の施行によって、私たちにはどのような影響があるのでしょうか?
社会や制度はどのように変わるのでしょうか?

このたび、当法人が事務局をしているひょうごDV被害者支援連絡会(略称HYVIS:ハイビス)
では、この新法を学ぶ講座を開催します。
新法制定にあたり厚生労働省の有識者会議座長を務めた戒能民江さん(お茶の水女子大学名誉教授)がお話しくださいます。

ご興味のある方、どうぞご参加ください!

2023年8月31日(木)18:30~20:30
オンライン(zoom)・参加無料

参加には申込が必要です。
HYVISのホームページで内容・申し込み方法をご確認ください。
詳細はこちら→HYVISホームページ

日本フェミニストカウンセリング学会第21回全国大会in堺に参加して

5月27・28日の両日、所属している学会の全国大会が開催された。
シンポジウムはZoomで配信もあったが、私は前泊して会場から参加した。久しぶりだった。
思い返せば、3年前、全国大会を神戸で開催することが決まり、
その1年前から会場を予約し、立て看板、演題のお花、懇親会の会場やメニュー、チラシなどなど、その日に向け準備をしていた。
それが一変してコロナ感染拡大に伴い、すべてがキャンセル。
そして1年後の2021年、オンライン開催を実施したのだ。
あの時のことが頭の中でよみがえる。

と、ドキドキしながら受付に向かうと、見慣れた人がいて「久しぶり」と声を掛け合う。
コロナ渦前の光景だ。
でも大ホールに入ると人はポツポツ。それもそのはず、Zoomからの参加者が大勢いるからだ。
神戸大会をオンラインで実施した時も、目の前のパソコン画面にはシンポジストが映し出されていた。
でも参加者の入室を確認すると、そこにはたくさんの名前があり、
こんなにたくさんの人が今ここに集まってきているんだと感動したことを思い出す。

と、また回想に浸っていると、シンポジウムが始まる。

テーマは「ギャンブル依存症、家族、ジェンダー」である。
堺大会でこのテーマを取り上げたのは、大阪IR基本構想にあるカジノの問題があるためだ。
本当に海外からお客さんが大阪に来てお金を落としてくれるの?いやいやそうではない現実がある。
そして、ギャンブル依存症者への誤解である。
意志が弱い、怠け者、うそつき、やめる気がないと周囲から見られるので、本人も自己評価は低く、なかなか支援につながりにくい。
更に、依存の背景にあるジェンダーに関わる否定的な感情を処理できずため込んでしまうから、余計快感に頼らざるを得なくなるという悪循環。
そして、その家族からの体験談は心に迫るものであった。
こういう刺激は実にすごい力がある。フェミカンならではの感覚だ。
こんなふうに頑張っている人がいるから私もと、、とエンパワメントされるのを感じた。

やっぱりリアル参加はいいなぁ。
パソコンでは見られないスタッフのさまざま動きを見ると、きっとここまで大変だったのだろうなあと、労いと感謝の気持ちが湧いてくる。

なにより会場での空気感を久しぶりに味わうと懐かしい思いがした。
声を掛けたいときに話しかけられる人がいて、見たいものを見られる
この環境をもう一度体験させていただきました。

フェミニストカウンセリング堺をはじめスタッフのみなさま、本当にありがとう。

【報告】講座「人間関係をスムーズにする表現力アップ講座~アサーション・トレーニング」

神戸通関業会女性通関士会様より、
講座「人間関係をスムーズにする表現力アップ講座~アサーション・トレーニング~」
をご依頼いただきました。

インターネット検索経由で、フェミニストカウンセリング神戸を知って下さったとのこと。
ご担当者様からも、とても丁寧にご対応いただき、
私たちも、お気持ちに応え、女性のエンパワーメントに貢献できればという思いで、担当させていただきました。

職場で求められる「生産性の向上」には、
職員同士のコミュニケーションを通じて、心理的安全性を担保することが欠かせません。
すべての職員が安心安全にお互いの意思を伝えやすい土壌をつくるには、アサーティブ・コミュニケーションの考え方・伝え方が役立ちます。

2時間の講座のなかでは、講義とグループワークを通じて、アサーティブ・コミュニケーションの考え方とその方法について、日常生活や職場で使えるエッセンスをお伝えしました。

さらに、フェミニストカウンセリングならではの視点で、自分のことよりも他者を優先してしまうなど、無意識の「女性役割意識」が職場でどのように発動してしまうのかについても、共有させていただきました。

18名の参加者の方々も熱心にメモを取って下さったり、お話し上手の方も多く、主体的に発表してくださったりと、活気に溢れた講座となりました。

当法人ではフェミニストカウンセリングならではの視点で、女性の心が元気になれる講座を様々な角度から開催しています。

講師のご依頼も随時受け付けています。
講師依頼はこちら

女性の生き方を考えるブックフェア

フェミニストカウンセリング神戸の事務所がある元町界隈には、
女性が店主をつとめる個人開業の書店が多くあるのをご存じですか。

そんなお店のひとつ、1003(せんさん)さんが3/8国際女性デーに合わせ、
女性の生き方を考えるフェアを開催されています。

1003があるのは、カフェや雑貨店が並ぶ通りのビル5階。

お店に入るとまず目にとまる、ミモザの柔らかなイエロー。
通りに面した壁面は大きな窓になっているので、ゆるっと気持ちがほぐれます。
(初めてのお店に入る時ってすこ~し緊張しませんか!?)

1003で取り扱うのは、新刊・古書・リトルプレスと様々。
大型書店に並ぶ本もあれば、作り手のぬくもりが伝わる1冊もあり、何から手に取ろうかとワクワクしてしまいます。

店主の奥村さんは「82年生まれ、キム・ジヨン」がきっかけでフェミニズムに興味を持ち、選書にも力を入れ始めたのだとか。

「誰の目も声も気にせずゆっくりと読みたい本を手に取って、
自分の気持ちに触れられる。そんな場所って必要ですよね~!」と、奥村さんと想いが一致し、

フェミニストカウンセリング神戸のリーフレットもしっかり置かせていただきました。
今後、何か一緒に楽しい企画ができるかも!?

さて、私も気になっていた本と、大阪にあるナインストーリーズさんとの企画で製作されたグッズを購入。
本が数冊入る素敵なポーチは、気に入った本がカバンの中で折れたり汚れたりすることなく持ち運べそう。
グッズ購入でもらえる、1003奥村さん、ナインストーリーズかとうさんによる選書を紹介した特典ペーパーは数ページながら読み応え抜群。
女性の生き方にこんな素敵なガイドをして下さるなんて!

フェアは4/3まで。
その他お店の情報はこちらをご覧下さい。
https://1003books.tumblr.com

電話相談を終了します

20年以上、毎週月曜日に開設しておりました
「女性のための電話相談」は2023年3月末をもって終了することになりました。
残りの相談日はあと2日。2/20と、3/13に開催予定です。

これまで毎年100件近くのご相談を受けてまいりました。
たくさんの方にご利用いただきありがとうございました。

対面でのカウンセリング(有料)は引き続き、随時ご利用いただけます。
オンライン(zoom)でご自宅などから受けていただくこともできますので、よければご利用ください。

カウンセリングのご予約は「カウンセリングを受けたい方へ」よりお申込みください。

【報告】性暴力被害者の支援員養成講座

NPO法人性暴力被害者支援センター・ひょうごさんにご依頼いただき、
オンデマンド連続講座の1コマを担当させていただきました。

性暴力被害者支援を学び始める方に向けて、
・DVの仕組み
・DV被害者心理
・DVの中での性暴力
・子どもへの影響
・回復のために出来るサポート
・DV防止法、社会資源 …などをお話ししました。

様々な立場の方がたくさん受講して下さったようです。
支援者としてできること、具体的なかかわり方等
たくさんのご質問をいただき、その中に、
「DVはなぜなくならないのですか?」というご質問がありました。

この講座を聞いて、そのことを考えていただけることが、とてもうれしく思います。

そして、DVがなぜなくならないのか、というと、
社会の意識、教育、啓発、文化、加害者心理、被害者心理、、、色々な要素があるのですが、
私が今思っていることを、次のようにお答えしました。

人が二人いれば、「人として対等」ですが、
そこには必ず違いがあり、それがパワー(権力)の違いに結びつく可能性があります。
例えば、、男女、親子、教師と生徒、医者と患者、カウンセラーとクライエント、も
立場や経験や知識などの違いから、パワーの違いが生まれてきます。
状況によっては、パワーの多い方と少ない方が入れ替わることもあります。

人間関係とは、このような違いがあるものだ、と知ったうえで、
パワー(経済的、社会的、体力的等)を持つ立場にある人が、
パワーの適切な使い方や、パワーが人に及ぼす影響に対してセンシティブでないことが、
DV(のみならずいじめや差別、ハラスメント)がなくなって行かない要因の一つだと感じています。

声を上げにくい社会、あげても無視されたり、理解されない社会というのも、まだまだありますよね。

それぞれ、皆様のお立場で「DVがなくならない原因はどこにありそうか」
そこに対して私は「何が出来そうか」と考えていただければ、
きっと社会が変わっていくと思います。

講師のご依頼はこちら→講師活動のページへ移動

【2/10募集中】知ってよかった!と思えるDVの基礎知識

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、来月開催する講座のお知らせです。
専門知識がなくても大丈夫ですので、身近な方に、自分自身にもお役立てください。

2月10日開催 知ってよかった!と思えるDVの基礎知識
~ひとりで抱えず、専門機関につながる一歩を踏み出すために~
(姫路会場・zoom・申し込み者への見逃し配信あり)

DV啓発活動を“兵庫県播磨地域で”との思いで、女性と子ども支援をされている姫路ゾンタクラブのご協力を得て開催してまいりました。コロナ渦の影響もあり、オンラインでの実施も可能になり、ますます対象エリアが増えつつあります。今回は見逃し配信もありますので、さらに多くの方々にDVの基礎知識を知ってもらいたいと願っております。

「知ってよかった!と思えるDVの基礎知識」は2017年より毎年姫路市で開催し、今回で6回目です。毎年、ゲストを迎えてフェミニストカウンセリング神戸とのコラボで実施してきましたが、今回はフェミカン単独で実施します。私たちスタッフの中には、日本フェミニストカウンセリング学会で認定されたフェミニストカウンセラー、アドボケイターの資格取得者がおり、全国各地のフェミニストカウンセラーたちと集まり、定期的に研修研鑽等を積んでいます。

2019年立て続けにDVと子ども虐待が密接に結びついた悲惨な事件が起きました。DVと児童虐待が密接な関係にあると認識していたというのに、こんな事件が起こってしまったことに心が痛みました。そこで、DV被害にあい苦しい思いを抱えている人にフェミニストカウンセラーからのエールが届きますようにと思い、2021年3月にブックレット発行しました。

この冊子はDVの実態と被害からの回復の手立てを紹介していますが、なかでもDVによる支配から逃れ、ダメージから回復していく段階を4つに分け、段階ごとにさまざまエピソードを紹介しています。

今講座はこの冊子を紹介する中で、回復の段階に合わせその時期にあった支援があることを伝えます。DVの被害にあった人はなかなか相談することが出来ない状況にあります。しかし、ひとりで抱えず、誰かにつながること、どこかに相談することが回復への大きな一歩になるのです。DVはひとりで解決できるものではなく、安心する人と繋がることによって、自分らしさを取り戻していくのです。

ぜひ、この機会にこのようなDVの知識を得ていただき、自分や自分の大切な人を守っていく一助になることを願っています。

詳細・お申込みはこちら↓
2023/2/10 知ってよかった!と思えるDVの基礎講座~ひとりで抱えず、専門機関につながる一歩を踏み出すために~ | フェミニストカウンセリング神戸 (femi-c-kobe.com)

わたしは黙らない 性暴力をなくす30の視点

このコーナーは、フェミカン神戸スタッフが、最近読んだ本の個人的な感想を書いています。

今回紹介する本

わたしは黙らない 性暴力をなくす30の視点』
合同出版編集部編 合同出版

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表紙の女性のイラスト、フラワーデモを連想させる花を持った女性に惹かれて手に取り、
当法人が企画した研修で講師に来てくださった方々が、本書に寄稿していることにも興味をもち、読み始めました。

過去、私は痴漢や性被害に遭うのは”自分が悪いから”だとずっと思っていました。
男性に笑顔で接しながらも、隙を見せないこと、
軽々しく触っていい女だと思わせないようにしないといけない、と信じていました。
たとえセクハラまがいのことを言われても、
笑顔でいなしながら相手のメンツを保つよう上手にふるまうことが大人の女だと思っていました。

だから痴漢に遭ったときは、夜にひとりで電車に乗っていた自分が悪いと自分を責めましたし、痴漢に遭ったことを誰にも話せませんでした。
わたしは「黙っている」人でした。

「女はこうあるべき」「女は男性の機嫌を上手にとることが出来て一人前」という社会の価値観のなかで「黙っている」ことで自分を守ってきたのです。

フェミニストカウンセリングに関わることで、「黙らない」人がいることを知りました。
性暴力をなくすための活動や発信をしている人がたくさんいることも知りました。

本書には、34名の当事者や、長年にわたり第一線で性暴力被害者を支援してきたアクティビストやジャーナリスト、研究者らが、性暴力の現状やこれまでの動き、今後の展望などを寄稿し、まとめられています。

あなたも「黙らない」人の声を聴いてみてください。

わたしは黙らない 性暴力をなくす30の視点』
合同出版編集部編 合同出版

【報告】今を生きるためのフェミニズム

9/25に公開講座『今を生きるためのフェミニズム』を開催しました。

1980年代から日本でフェミニストカウンセリングをしてきたパイオニア
川喜田好恵さんにお話しいただきました。
川喜田さんの育ちや、カウンセリングの場を通じて、
感じてきたこと、見えてきたこと、実践されてきたことなど
貴重な経験をたくさんお聞きし、
また、川喜田さんの問題意識やその取り組みに勇気づけられました。

フェミカン神戸はフェミニズムの視点を持ち、カウンセリングなどの女性支援をしています。
フェミニズムを知ることで、全ての問題が解決するとは言えませんが、
女性が生きづらさから解放される側面が多分にあるからです。
それはなぜでしょう?

5千年も前に始まるという男性(優位の)社会が
特定の役割を女性に振り分け、心理的なきめつけを設け、
(女性は結婚して母親になるもの。女性はおとなしく、受け身である。など)
あてはまらない者を「女として未熟」「女のくせに」などと排除してきました。
この役割分担を、川喜田さんは『女性は愛情供給係』『男性は経済供給係』と名付けます。
ご存じのように、そのような性差は存在しません。
しかし、宗教や文化がこの誤った「女性の役割」「男性の役割」を”これが正しい在り方”とすることで
あたかも当然のように継承されてきました。
この役割に当てはまらない人は、
「お前はダメだ」「(女として)価値がない」などと排除され、貶められるので、
「私ってダメな人なんだ」「女なのに、こんなこともできない」
…と自己評価が下がってしまいます。

DVや性被害の被害を受けるのが、女性の方が圧倒的に多いことはもちろん、

誤った「3歳児神話」「母性神話」によって
母一人に子育てが任されてしまい、”
子どもの”不登校、引きこもりが”母親の”問題にされたり

当たり前のように男性が筆頭者になる”家制度”
妻は夫の扶養、男女の給与格差 等も
この性別による誤った役割分担が影響しています。

そうした仕組みを自分ごととして理解することで
自分が置かれている環境・状況に対する見方が変わります。

役割に当てはまらない私がおかしい、のではなく、役割自体がおかしいのだ、と。

一気にすべてを解決したり、悩みをなくしたりすることはできませんが、
フェミニズムによって自己否定のサイクルを断ち切ることは可能です。

今を生きるために、フェミニズムによって、
自分に気づくことからはじめ、自分の道を歩くようになること
そのプロセスを支援することを、今後も続けていきたいとおもいます!