投稿者「wmaster@fck」のアーカイブ

アクティブ・バイスタンダー

【参加者募集・2024年11月10日開催・参加無料】
講師:アルテイシアさん アルテイシア lit.link(リットリンク)

日時:2024年11月10日(日)14:00~16:30
場所:あすてっぷKOBE(神戸市男女共同参画センター)
参加費:無料
対象:女性支援をしたい方・テーマに関心のある方
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申込リンクはこちら
https://forms.gle/w6VjWLZoXZiaCs8q9
・Googleフォームに必要事項をご記入、送信して下さい。
・送信をもってお申込みを完了します。
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DV、性暴力、虐待、いじめ、パワハラ、、、
それら暴力が目の前で起きているとき、あなたならどう行動しますか?

何とかしたいけど、
「どうやって助ければいいのか
どうやって被害者の味方になればいいのか」わからず、
結局、何も行動できなかった経験がある方も多いのではないでしょうか。

その場にいる人が”何も介入しない(傍観しているだけ)”というのは、
暴力を容認しているのと同じなのです。

これは、被害者に対して
”私たちは暴力行為を否定しない(=容認する)”
というメッセージを送ってしまいます。

そのメッセージは被害行為に加え、”二次被害”となり

被害者は
「被害を受けても仕方なかったんだ」
「加害者の行動が社会的にOKで、私が悪いんだ」
「恥ずかしい」…など
誤ったメッセージと更なる傷つきを受ける可能性があります。

講師のアルテイシアさん アルテイシア lit.link(リットリンク)
から、
暴力のある場面で第三者ができる介入について学び、
「行動のできる第三者」=「アクティブ・バイスタンダー」になりましょう!

★募集記事(リンク)も併せてご確認ください★

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申込リンクはこちら
https://forms.gle/w6VjWLZoXZiaCs8q9
・Googleフォームに必要事項をご記入、送信して下さい。
・送信をもってお申込みを完了します。
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ガスライティングという支配

このコーナーは、フェミカン神戸スタッフが、最近読んだ本の個人的な感想を書いています。

今回紹介する本

ガスライティングという支配 関係性におけるトラウマとその回復
アメリア・ケリー[著]
野坂祐子[訳]
日本評論社

・・・・・・・・・

ガスライティング(Gaslighting)という言葉、聞かれたことはあるでしょうか?

私は、この本を通じて初めて学んだのですが、
相談現場でよくお出会いする
“これくらいのことで…”「私がおかしい」「こんなことも分からない私がだめ」「私の感じ方が間違えている」
…と思いこんでしまっている(混乱している)方に
何が起きているのか、回復のためにどう支援するのか、のヒントをもらえました。

ガスライティングとは、加害者の作った“嘘のネガティブなストーリー”を、繰り返し、いろんな言い方で伝えることで、嘘が本当かのように思わされてしまう、情緒的コントロール(emotional abuse)です。

よくある7つのテクニックとして次のものが紹介されています。

否認 / 聞こえないふり / 矮小化 / 価値下げ / 無効化 / ステレオタイプ化 / 論点のすり替え

例えば、DVの場合だと
「これくらいのことで通報しても相手にされないよ(矮小化・ステレオタイプ化)」とか
「離婚するっていうことは、責任を放棄するつもりなんや(論点のすり替え)」というふうに、
間接的に相手を不安にして、相手の行動を思い通りにしてしまう言動です。

いわゆる“(人格を否定する)暴言”とは違って、言われた人も、周りの人も、被害だと気づきにくいのではないでしょうか。

でも、立派に(?)相手の心を傷つけて、トラウマなどの害を及ぼす暴力なんです。

本を読みながら、改めていろいろなクライエントさんを振り返ると、
DVだけでなく、親子における精神的暴力、母親からの言葉、または職場のモラハラのなかでも用いられる、とってもわかりにくい(巧妙な)方法でのコントロールも、
「これもガスライティングやん!」と思うことがたくさんありました。

他の暴力といっしょで、「これはガスライティングだ」と気づくことが、その支配から出る1歩ですね。

また、ガスライティングは女性が特に被害を受けやすく、ジェンダーバイアスによる社会の構造的暴力とも密接な関係があります。

本書では、個人と個人のガスライティングだけでなく「社会的ガスライティング」という見方も紹介されており、「個人的な問題は社会的な問題(personal is political)」を軸に活動している私にとってはとても興味深い視点です。

例えば、夫婦で車を購入しに行ったとき、なぜかバイヤーさんが夫の方ばかりを見て説明をされて、、決定権の場面では「ご主人さんどうですか?」みたいな経験はないでしょうか?
もしかすると、“女性は無力だ”というステレオタイプが、そのような言動を生んでいるのではないかな、、と思いました。

また、私自身も気づかないうちにガスライティングをしている(加担している)こともあるかもしれません。

そして、ガスライティングからの回復のために役立つ
様々なワークや、
ヨガや呼吸法、タッピングなど身体を使ったリソーシングもたくさん紹介されています!

これを機会に、学びを深めたいと思っています。

【報告】2024/5/25.26 日本フェミニストカウンセリング学会全国大会

春の富山で、日本フェミニストカウンセリング学会の全国大会が開かれました。

コロナ禍を経て、会場に参加者が集い、語り、聴き、食し…
とてもにぎやかで、エネルギッシュで、なんだか懐かしい感じもしました。

私は割と人見知りなのですが、フェミカン学会の集まりでは、
はじめてお会いする方とも、地域や年代を超えて、素直に、正直に話ができてしまいます(^^)
女性支援について。それぞれの活動。自分のこと、、話と興味は尽きません。

また、博多ウィメンズカウンセリングのスタッフの方と一緒にワークショップも担当しました。
”女性”として生活するなかで、私たちがどのような神経系のパターンを作り出し、適応してきたのか
を、参加者のかたとともに探求しました。
ジェンダーの視点を共通項として、ポリヴェーガル理論を使った理解やアプローチについて学びを得ました。

年末年始のお休みのお知らせ

神戸は急に冷え込んできました。
暖かい食べ物が恋しいですね。

さて、年末年始のお知らせです。

年内は 12月27日(水)まで
年明けは 1月5日(金)より ご対応させていただきます。

皆様、良いお年をお迎えください。

12/10・11@明石市役所 DV被害者支援者養成講座

明石市様より運営委託を受け
12月10日(土)11日(日)の2日間、DV被害者等支援者養成講座の講師をします!

当法人は20年以上、DV被害者支援をしており、
また、カウンセリングでは、被害を受けた方と一緒に
被害の影響からの回復の過程を歩ませていただいています。

被害を受けている方は
相手に「怒ったり」、相手から「離れようとする」、よりもむしろ、
ご自分を責めたり
周囲の人は”危ない”と思っていても”私はまだ大丈夫”と思ったり、
相手のために自分が変わろう、などとされることもあります。

それはなぜなのでしょうか?
また、周りの人や支援者はどのような関りができるのでしょうか?

この講座ではこのようなこともお話ししたり、
ワークも取り入れて体験的に学んでいただける場にしたいと考えて準備しています!

2日間の講座なので、基礎的な内容から
トラウマについてや、被害者支援の制度など、より発展的な内容も予定しています。

「これから明石市で支援活動をしたい方」が対象です。
身近な方の理解ある対応は、被害を受けた方にとっては大きな力になります。
”学ぶ”という小さな支援活動から始めてみませんか?

詳細は明石市ホームページ(「明石市DV被害者等支援者養成事業」をごらんください)
https://www.city.akashi.lg.jp/community/danjyo_ka/no_violence/taisaku.html

お申込みはこちら
https://www.e-hyogo.elg-front.jp/hyogo/uketsuke/form.do?id=1694059550119

しみん基金・KOBEさんのブログにご紹介いただきました

子どもとかかわる大人のためのトラウマインフォームドケア講座
開講して半年、100名を超える方にご受講いただいています。
そして今月末までが視聴期限です💖(2023年8月末まで)
まだお申込みでない方、お見逃しなく!

この講座の開催にあたり、資金面で支援をしてくださった「しみん基金・KOBE」さんのスタッフの方が
講座の感想をブログに書いてくださいました。
↓記事はこちら↓

トラウマインフォームドケア講座を拝聴しました – しみん基金・KOBE 事務局ブログ (stylebuilt.co.jp)

💁🏻お申込みはこちらのリンクよりどうぞ

講座・講演会の実績まとめ(2022まで)

このホームページが今の形になって、もう10年近く…
情報がごちゃ混ぜになっているので、少しずつメンテナンスを始めています。
まずは、講座・講演会の実績をまとめてみました。

<これまでの講座・講演会の実績>

今日は2016年度から2022年度までに
当法人で講演会や学習会を開催しているものを追加。
その時々のブログ記事にリンクも貼っていますので、
フェミカン神戸を最近知ったよ!という方には、私たちの活動をもっと知って頂きたく、
ずっと前から知ってくださっている方には、その時代を感じるテーマとともに、、
もしよければご覧ください。

「講座・講演会」のページの 一番下
<これまでの講座・講演会の実績>からも見ていただけます。

動画:子どもとかかわる大人のためのトラウマインフォームドケア講座

配信中の講座「子どもとかかわる大人のための トラウマインフォームドケア講座

この講座はそれぞれの先生の専門的な視点から、
トラウマを理解した子どもや養育者へのかかわり方についてお話しいただいています。

私は普段、大人のトラウマサバイバーの方にお会いすることが多いのですが
この動画講座を見て、
立場が違うと、見え方も、関わり方もこんなに違うんだ、ということにびっくりしました。

もちろん、共通して知っておきたい知識はありますが、
支援の仕方も、みんなそれぞれでいいんだな~なんてことも感じました。

すでに多くの方がご受講くださり、受講してよかった、という声もたくさんいただいています。
色んな立場の方が、それぞれの視点をもって相手を理解し
多様なかかわりができるといいなぁと思います!

お申込みいただいたら、8月末まで何度でも見ていただけます。
全5回・3,000円(学生無料)・要申込
詳細・お申込み方法などはこちら↓↓
「子どもとかかわる大人のためのトラウマインフォームドケア講座」

2024年4月施行の女性支援新法

「困難な問題を抱える女性支援法」が、2022年5月に議員立法で成立。
2024年4月1日から施行されます。

これまでは1956年に制定された売春防止法を根拠法として女性への支援が行われていましたが、
67年ぶりに、実情に合った支援に向けて新法が制定されました。

コロナ禍という社会の困難な局面において、
女性が暴力被害を受けやすいこと、困窮に陥りやすいこと、など
”女性がより困難を抱えやすい立場にある”ということが浮き彫りになったことで
女性支援を強化する必要が認識されました。

では、新法の施行によって、私たちにはどのような影響があるのでしょうか?
社会や制度はどのように変わるのでしょうか?

このたび、当法人が事務局をしているひょうごDV被害者支援連絡会(略称HYVIS:ハイビス)
では、この新法を学ぶ講座を開催します。
新法制定にあたり厚生労働省の有識者会議座長を務めた戒能民江さん(お茶の水女子大学名誉教授)がお話しくださいます。

ご興味のある方、どうぞご参加ください!

2023年8月31日(木)18:30~20:30
オンライン(zoom)・参加無料

参加には申込が必要です。
HYVISのホームページで内容・申し込み方法をご確認ください。
詳細はこちら→HYVISホームページ

日本フェミニストカウンセリング学会第21回全国大会in堺に参加して

5月27・28日の両日、所属している学会の全国大会が開催された。
シンポジウムはZoomで配信もあったが、私は前泊して会場から参加した。久しぶりだった。
思い返せば、3年前、全国大会を神戸で開催することが決まり、
その1年前から会場を予約し、立て看板、演題のお花、懇親会の会場やメニュー、チラシなどなど、その日に向け準備をしていた。
それが一変してコロナ感染拡大に伴い、すべてがキャンセル。
そして1年後の2021年、オンライン開催を実施したのだ。
あの時のことが頭の中でよみがえる。

と、ドキドキしながら受付に向かうと、見慣れた人がいて「久しぶり」と声を掛け合う。
コロナ渦前の光景だ。
でも大ホールに入ると人はポツポツ。それもそのはず、Zoomからの参加者が大勢いるからだ。
神戸大会をオンラインで実施した時も、目の前のパソコン画面にはシンポジストが映し出されていた。
でも参加者の入室を確認すると、そこにはたくさんの名前があり、
こんなにたくさんの人が今ここに集まってきているんだと感動したことを思い出す。

と、また回想に浸っていると、シンポジウムが始まる。

テーマは「ギャンブル依存症、家族、ジェンダー」である。
堺大会でこのテーマを取り上げたのは、大阪IR基本構想にあるカジノの問題があるためだ。
本当に海外からお客さんが大阪に来てお金を落としてくれるの?いやいやそうではない現実がある。
そして、ギャンブル依存症者への誤解である。
意志が弱い、怠け者、うそつき、やめる気がないと周囲から見られるので、本人も自己評価は低く、なかなか支援につながりにくい。
更に、依存の背景にあるジェンダーに関わる否定的な感情を処理できずため込んでしまうから、余計快感に頼らざるを得なくなるという悪循環。
そして、その家族からの体験談は心に迫るものであった。
こういう刺激は実にすごい力がある。フェミカンならではの感覚だ。
こんなふうに頑張っている人がいるから私もと、、とエンパワメントされるのを感じた。

やっぱりリアル参加はいいなぁ。
パソコンでは見られないスタッフのさまざま動きを見ると、きっとここまで大変だったのだろうなあと、労いと感謝の気持ちが湧いてくる。

なにより会場での空気感を久しぶりに味わうと懐かしい思いがした。
声を掛けたいときに話しかけられる人がいて、見たいものを見られる
この環境をもう一度体験させていただきました。

フェミニストカウンセリング堺をはじめスタッフのみなさま、本当にありがとう。