2019年度日本フェミニストカウンセリング学会全国大会が5月25日・26日に開催されました。
シンポジウムは「フェミニストカウンセリングを次世代にどう繋げるか ~多様性,少数性を尊重しつつ~」
フェミニストカウンセリングは女性への支援にとても有用な視点ですが、それを次世代にうまくバトンタッチすることは、日本のフェミニズム界に共通する課題でもあります。そんな課題を持つ私たちにとって、とても示唆に富んだお話しでした。
まずは、コミュニティを作るには、自分たちの活動をわかりやすく伝えることが大切です。
特に、相手にわかるように伝える!
「目的は伝わること。目的を見失わないようにしないといけません」
あたりまえのようなことですが、大切なことだと実感しました。
また、サイレントマジョリティー(物言わぬ多数派)にどう訴えていくか考えることも、大切だとのことでした。
その方法として、
シンポジストの杉山文野さんは、green birdでゴミ拾いの活動にも関わっているのですが、活動のコンセプトは「来たいときに来て、帰りたいときに帰る」だそうです。
終わった後の飲み会だけの参加もOK。
そんなふうにできるだけゆるく呼びかけていく、というのもいいのではと感じました。
シンポジストの是恒香琳さんの目標は「お花がいっぱいの野原を作ること」です。
「ここはシロツメクサ、こっちはオオイヌノフグリ。さまざまな花が好きなように咲く、遠くから見るときれいな野原」を作ることだそうです。
自分らしく生きたい、誰の指図も受けたくない、私の意思を尊重してほしいと考えるさまざまな若い女性たちは、フェミカンに関心があっても自分から繋がることはごく少数。既に繋がっているように見える若者たちも、お互いの共有は難しいそうです。
ゆるく繋がっていたら、いつのまにかお花いっぱいの野原ができているのが一つの理想。
きれいなお花を咲かせるために、今のうちにフェミカンが地面を耕しておければいいなと思いました。
そして、若い人たちが良いと思っているものを、否定している自分がいないか、反省させられました。
シンポジウムテーマは「次世代にどう繋げるか」でしたが、「フェミカンが若い人たちにどう繋がっていくかが問われている」と、コーディネーターの小柳さんがおっしゃっていました。
フェミカンの今後の目標が見えてきたシンポジウムでした。
来年の会場はなんと!!地元「神戸」です。
2020年5月23日・24日 神戸市内会場を予定しています。
また改めてご案内いたしますので、是非お越しくださいね。