5月27・28日の両日、所属している学会の全国大会が開催された。
シンポジウムはZoomで配信もあったが、私は前泊して会場から参加した。久しぶりだった。
思い返せば、3年前、全国大会を神戸で開催することが決まり、
その1年前から会場を予約し、立て看板、演題のお花、懇親会の会場やメニュー、チラシなどなど、その日に向け準備をしていた。
それが一変してコロナ感染拡大に伴い、すべてがキャンセル。
そして1年後の2021年、オンライン開催を実施したのだ。
あの時のことが頭の中でよみがえる。
と、ドキドキしながら受付に向かうと、見慣れた人がいて「久しぶり」と声を掛け合う。
コロナ渦前の光景だ。
でも大ホールに入ると人はポツポツ。それもそのはず、Zoomからの参加者が大勢いるからだ。
神戸大会をオンラインで実施した時も、目の前のパソコン画面にはシンポジストが映し出されていた。
でも参加者の入室を確認すると、そこにはたくさんの名前があり、
こんなにたくさんの人が今ここに集まってきているんだと感動したことを思い出す。
と、また回想に浸っていると、シンポジウムが始まる。
テーマは「ギャンブル依存症、家族、ジェンダー」である。
堺大会でこのテーマを取り上げたのは、大阪IR基本構想にあるカジノの問題があるためだ。
本当に海外からお客さんが大阪に来てお金を落としてくれるの?いやいやそうではない現実がある。
そして、ギャンブル依存症者への誤解である。
意志が弱い、怠け者、うそつき、やめる気がないと周囲から見られるので、本人も自己評価は低く、なかなか支援につながりにくい。
更に、依存の背景にあるジェンダーに関わる否定的な感情を処理できずため込んでしまうから、余計快感に頼らざるを得なくなるという悪循環。
そして、その家族からの体験談は心に迫るものであった。
こういう刺激は実にすごい力がある。フェミカンならではの感覚だ。
こんなふうに頑張っている人がいるから私もと、、とエンパワメントされるのを感じた。
やっぱりリアル参加はいいなぁ。
パソコンでは見られないスタッフのさまざま動きを見ると、きっとここまで大変だったのだろうなあと、労いと感謝の気持ちが湧いてくる。
なにより会場での空気感を久しぶりに味わうと懐かしい思いがした。
声を掛けたいときに話しかけられる人がいて、見たいものを見られる
この環境をもう一度体験させていただきました。
フェミニストカウンセリング堺をはじめスタッフのみなさま、本当にありがとう。