支援スキルアップ講座の報告③

女性への暴力被害支援スキルアップ講座~ジェンダー(社会的性差)の視点を軸にして~
2日目は9月23日。
◆「人は人の中で守られる」地域に根差した中長期支援
講師:認定NPO法人 いくの学園 スタッフ

いくの学園では、
「482人の声を聴きました」
というDV被害当事者の自立支援に関する調査報告書を出されています。
内閣府の調査では「無効回答」などに分類されてしまう可能性もある、
性的マイノリティの方の声もしっかりと報告書にしたそうです。

調査から見えてきた、シェルターから出た後の被害当事者の困難
に対する支援として、生活回復支援を行っておられます。
被害当事者の困難を、「トラウマ関連障害」と捉え、
国からの支援を受けて障害福祉サービスを提供できるようにされました。
しかし、サービス受給のためには
役所への申請
精神科医療への受診
認定調査のための面接など、
当事者にとってはいくつものハードルがあります。

被害者の権利擁護のために学園スタッフがかかわりますが、
トラウマ関連障害は支給者側が持つ”身体障害”等による生活困難のイメージ
とは異なった困難であり、
どちらも日本語でやりとりをしているのに、
「言葉が通じない」
と痛感することがよくあるそうです。

こうした困難を伴うやりとりをも
啓発のチャンス👆🏽

国や社会の求める「自立」が、
「働いて税金を納める」だとすれば、
学園いう「自立」は
🍀本人がどう生きたいのかを感じ、言葉にし、
その助けを得られること🍀

このように、社会に既存の概念に振り回されず、
でも社会の中で被害者の方とともにサバイブしている様子をお聞きし、
多くの感銘と、参加者と講師の言葉ではない一体感💞 を感じた時間でした。

当事者の権利擁護のお話は、次回の
◆アドボケイト(権利擁護・代弁)の役割
講師:福岡ともみさん(NPO法人性暴力被害者支援センター・ひょうご事務局長
認定フェミニストカウンセリング・アドヴォケーター)
のお話にばっちりつながります!