投稿者「wmaster@fck」のアーカイブ

カウンセリング入門講座って何をするの?~その3

 

/9/30に開講する、女性のためのカウンセリング入門講座。
今回は3日目(10/21)のテーマをご紹介します。

まずは「女性の依存症」
依存症というと、皆さんはどのようなイメージをされますか?
買い物依存、薬物依存、アルコール依存、ギャンブル依存、あるいは摂食障害などなど。
依存症は「意志の弱い人がなるものだ」という間違った認識があることは昨今メディアでも取り上げられています。
では、「女性の依存症」と聞いてどのようなことを想像されますか?
女性がアルコール依存に陥ると「なぜ女性が?」というように男性のアルコール依存症とは何か違う印象を持つ人がおられるかもしれません。

依存症については、まだまだたくさんの”思い違い、誤った認識、そして、偏見”があります。
自分には関係ない世界のこと、と思われがちですが、誰にでもそのリスクはあり、
身近には依存症になってもそれを相談できない人も多くおられます。
社会が助けを求められる社会になること、生きやすい社会になることで防げたり、社会復帰の支援ができるものでもあります。

「知らない」ことは「見えていない」ことでもあります。女性の依存症とその背景にある生きづらさに目を向けることで、共に生きやすい社会になるといいなと思います。
依存症の回復支援をされている神戸ダルクヴィレッジより、梅田容子さんにお越しいただき、お話を伺います。

 

後半のテーマは「母娘関係(ははむすめかんけい)」です。
母と娘が姉妹のように仲良くしているのが“いい関係”だというイメージがありませんか?
母と娘の関係には、同じ性別を生きるが故に起きる葛藤があり、時として自分の人生に母の存在が重くのしかかることがあります。
母親との関係をしんどいと感じている娘は少なくありません。

「一番身近にいて愛情を注いでくれるし、味方でいるはずの母が、なぜ私(娘)を引っ張るの?」「“あなたのことを思っているからよ”と言われてもしっくりこないのは、自分の感覚がおかしいのか、愛されているのかどうかわからない」といった戸惑い、混乱などが引き起こされています。
フェミニストカウンセリング堺 所属 認定フェミニストカウンセラーの加藤伊都子さんの講義で学びます。

今回の講座で扱う“女性が抱えやすい問題”についてはどれも、周囲の人や社会の認識によって「こういうものだ」という決めつけが起きやすい問題です。
そうした社会の基準(決めつけ)に自分が当てはまらなかったりすると、自分の感覚の方が間違っているのかと思い、自信をなくしたりすることがあります。
世間の基準(決めつけ)は、本当に“正しいこと”なのか、また、自分はそのことを本当はどう感じているのかを、自分と向き合って考えることで、問題の糸口が見つかるかもしれません。
そんなフェミカンの視点をみなさんと一緒に共有します!

詳細、お申込み はこちら⇒女性のためのカウンセリング入門講座

9/30のテーマ(ジェンダーワーク、フェミニストカウンセリング概論)についてはこちら

・10/7のテーマ(リプロダクティブヘルス・ライツ/LGBT、DV)についてはこちら

カウンセリング入門講座って何をするの?~その2

前回に引き続き、カウンセリング入門講座の内容をご紹介します。
2日目(10/7)に予定している内容は、「リプロダクティブヘルス・ライツ/LGBT」「DV」です。

皆さんにとってなじみのある言葉でしょうか?
実はどちらのテーマも女性の人権に関わりが深く、フェミニストカウンセリングには必須の内容です。
大切な権利でも、”無くて当たり前”な社会で生きていると、自分にも他人にもその権利があることさえ気づかなったり、どう主張していいのかわからなくなったりするかもしれません。
まずは、その権利の存在を確認し、自分らしく、その人らしく生きる土台を確認します。

「リプロダクティブヘルス・ライツ」とは、日本語に訳すと「性と生殖に関する健康と権利」。
特に女性のライフサイクルを通して健康の自己決定権・自由権を保障し、基本的人権として位置づける概念です。
性と生殖に関して、
いつ誰とどのような関係をもつのかといったパートナーの選択の自由や、
子どもをもつのかもたないのかといった妊娠・出産の自由、
妊娠中絶・避妊の権利・・・
など広範囲にわたっています。

リプロダクティブヘルス・ライツの視点から、女性たちはどのような時代を生きてきたのかを知る
ということは、
今の社会で女性がどのような状況におかれているのかを再確認することにつながります。

また「LGBT」とは、性的マイノリティの総称です。一人ひとり顔や性格が違うように性は多様であることを学びます。

そして「DV」とはドメスティックバイオレンスの略で、パートナーからの一方的な支配のことです。
DVはとりもなおさず人権問題です。
TV番組や映画などでも取り上げられることが増え、社会的な認識は広がってきましたが、
今でも殴ったり蹴ったりという身体的暴力だけがDVであると思い込んでいる人はたくさんいらっしゃいます。今回の入門講座ではDVの構造や特徴を理解し、被害者や子どもに及ぼす心理的影響も学びます。

これまで”男性と同じ権利”を認められてこなかった、そして今も残る女性やマイノリティに関係する人権問題を、3つの視点から学びましょう。

入門講座のご紹介、お申込みはこちらのリンクをご覧ください。

◆「入門講座って何をするの?~その1」の記事はこちら(ジェンダーワーク・フェミニストカウンセリング概論)

カウンセリング入門講座って何をするの?~その1

カウンセリング入門講座っていったい何を学び、それがどう活かせるのか?
活かし方は人それぞれ、その時々、だと思いますが、
過去の受講者や、企画しているスタッフが考えていること、、、などを数回に分けて掲載したいと思います。

まずは1日目に行う「ジェンダーワーク」「フェミニストカウンセリング概論」です。
ジェンダー(社会的性差)が自分たちにどんな影響があるのか。立ち止まって考えることは普段は少ないかもしれません。
でも私たち女性は「女らしく、女だから」という目に見えない縛り(性別による差別)の影響を確かに受けています。
考え方や行動、、何かの選択肢を前にしたとき、振る舞い、装い、などなどなど。
育ちの中で当たり前にその縛りがあると、縛られていることにも気づかないほど当たり前になっているものも多いです。

どんなふうに私は”ジェンダー”を身にまとってるんだろう?
それに気づき、
もう必要なければ、その縛りがない方が私らしい生き方ができるのであれば、
新しい選択肢を取り入れる可能性が広がります☆

一人一人が自分のジェンダーバイアスに気づき、言葉にしていくことが大切です。
自分におきていることを言葉にして、共有することで、
「私も同じ!」
が生まれます。
私がしんどかったのは、私がなんだかうまくいかなかったのは、
「私のせい」ではなくて、「そういう社会だから」なんだ!というのが、
ものすごく簡単に言うと”personal is political”(個人の問題は社会の問題)
すなわち、フェミニストカウンセリングの理念です。
その理念を持つフェミニストカウンセリングを受けることで女性がどのようにエンパワメントされていくのかは、
講座の中でお伝えします!

講師は
フェミニストカウンセリング神戸のスタッフ(ジェンダーワーク)と、
長年女性相談に関わって来られた川喜田好恵さん(FC概論)。
やさしく芯のある川喜田さんのお話もお楽しみに❤

お申込みはこちら↓↓
女性のためのカウンセリング入門講座受付

【ご報告】7/20 公開講座 上野千鶴子さんと考える 今、なぜ女性支援が必要か

上野千鶴子さんと考える「今、なぜ女性支援が必要か?~フェミニズムを学び、実践したいあなたへ~」
7/20に開催しました!
心配していた雨が降ることもなく、定員を超えたくさんの方に集まっていただけたことを心から感謝いたします。

今回のブログは長文になりますが、当日の様子や、上野さんの素敵なお話しの一部、そして参加者の方のご感想を紹介したいと思います。

まず印象的だったのは、会場との一体感!
実は演台を準備していたのですが、上野さんはあえて参加者と同じフロアーでお話しされました。そんな上野さんが私たちスタッフや参加者の皆さんと関わる姿勢から、学ぶことがたくさんありました。

講義の中では、日本はまた女性の地位が低い国として不名誉な更新をしたこと(ジェンダーギャップ指数が149か国中110位!)、東京医大の入試差別などをふまえ、
日本の女性が参政権を勝ち取って来た歴史(タナボタ式に与えられたものではない)、
「権利の上にあぐらをかくな」と、先制パンチがありました。
やっと手に入れた権利が、時の政治によって簡単に失われてしまうことが感じられる世の中で、
さらに、格差(ジェンダー・女女格差)が広がり、女性が暴力を受けても我慢を強いられる…
そんな社会を作ったのは、とりもなおさず、今を生きている私たちです。
しかし一方で、#Me Too運動のように、声を上げることのできる“我慢しない娘”を育ててきたのも私たち。
その功績は大きいと話されました。

また、これから超高齢化、人口減少へ向かう社会の中で
私たちは “人生のピーク(人にとってさまざま)から長い下り坂を下っていくとき、人に支えてもらわないといけなくなる。
支え合える社会に。相互依存は恥ではなく誇りに思える社会に。
「助けて」と言えること。弱さは悪くない。自立とは依存先の分散だ”
などこれから生きていくヒントになる言葉をたくさんいただきました。

最後のQ&Aでは上野さんはフェミニズムをどう定義するのかという質問がありました。
私を縛っているものから解放する「女性解放思想」。自分を否定されず、尊重する。弱者が弱者を支え合える社会をめざすもの
と定義され、わかりやすくはっきりとした言葉にしていただけたことで、共感と連帯のようなものを感じました。
(これって、まさにフェミニストカウンセリング!)

この日の講座2部では、上野さんのお話を聴いて感じたこと、自分の足元からできる実践についてグループで話し合いを持ち、共有しました。 私たちフェミカン神戸は、女性支援の活動を若い世代につなげたいという思いがあります。今回の出会いから、活動の輪が広がればいいなと思っています💫

フェミカン神戸では、女性のためのカウンセリング入門講座(9/30~)を実施します。
フェミニズムの学びを深め、仲間と実践していきましょう!
詳細はこちら【女性のためのカウンセリング入門講座】

読み進めてくださり、ありがとうございます。
ここからは、アンケートにご記入いただいた感想をご紹介します。
たくさんの素敵な感想をありがとうございました。掲載の許可をいただいたものをできるだけ、そのまま掲載しています。

・上野先生のお話はまさに今ききたいことで、本当に勉強になりました。同時に楽しかったです。第二部では同じ講演でもそれぞれ別の観点から問題意識をもったことがわかり、興味深かったです。素晴らしい企画をしていただき、ありがとうございました。
・最近知った上野さんの物腰の柔らかさ、やさしい声色で話される姿に感動しました。怒っていいし、声を上げて良い。弱者で良い。とても心に響きました。知識を深めることがいろいろな角度から冷静に見て考えられるんだなと上野さんを見て感じました。
・フェミニズムという言葉の印象が変わりました。現状もよくわかり、納得のいくお話でした。それからどんな質問にも的確に返答なさる講師の深い知識と人間的な懐の深さにも強く感銘を受けました。もっとたくさんの方に聞いていただきたい内容でした。
・構造的に暴力に負かされて生きてきていますが、自分らしいフェミニズムを考えながら実践し勝ちたいと思います。
・自分を縛っていることから解放されたい。支援されることは恥ずかしいことではない。
・上野先生の講演でこれまでの政治と現在の社会問題の関連が明確になり勉強になった。
・人は支援なしでは生きていけない。支援なしで生きていくのが自立ではなく、上手に助けてと言えるようになることが大切だということ。皆が弱者であるという自覚をもつこと。私なりの“フェミニズム”を考えてみようと思いました。
・上野さんが好きという人たちが集まっていて話(グループワーク)ができたというのはかなり凄い経験でした・・・。数分でも。
・男性の意識、女性の意識ともに変わらなければ根本から変えられない。今の世代がきちんと声を発し、次の世代につなげていくことも大切さを考えました。「考える」→「声を上げる」をしてゆきたい。
・わかりやすく楽しくさまざまなジェンダー問題についてお話ししていただきました。もっと学校現場でこれらの問題について生徒と考えていきたい。
・相互依存が恥でなく誇りである社会でありたい。もっと私を「助けて」と声を上げれる人になりたい。
・助けて、さみしい、と言ってよい。
・人は支援されないと生きていけないこと、自立するということは依存先を分散するということという言葉が印象に残りました。
・相互依存は恥ではなく、誇りであるということを認識する。
・フェミニズムの意味
・質疑応答の時間が短かった。話のテーマがざっくりだったので内容が発散してしまっているように感じた。
・Everything!ストレートな物の言い方がずしっときました。
・先生の本をこれまで数冊読んでいて、本に書かれていたことでたくさん共感できていたが、講演でも多く共感でき大変良かった。二部のグループワークで意図せず言葉が詰まって感情があふれそうになって驚いた。思ったよりも抑圧した何かが自分にあるのかもしれない。
・女性は非暴力を学んできたということ。それを次世代につなげていくためにバトンを受け取り、渡していかなければならないこと。
・昔持っていたフェミニズムという言葉のイメージが変わりました。自分とはあまり関係がないことかなと思っていましたが、まさに自分が学ぶべきことだとわかりました。ぜひ娘にも伝えたいと思います。
・たくさんの情報や問題点をわかりやすく、かつ面白くお話しくださってすばらしいです。
・人災であるという言葉が印象に残りました。時代背景を勉強し、自分に何ができるか、もう一度考えたいと思いました。
・すべての世代の女性が「生きてきたことが否定されない」社会になるよう、できることをしていきたい、支援したい、支援されたりしていきたいです。上野先生の本を読み直したいです。
・とても有意義な時間になりました。
・最後の「男性におまけの言葉」がよかった。
・第二部の進行がスムーズでなかった。グループ分けの人数が多かったような気がします。

皆さまありがとうございました。またお会いできますように!

【お申込み受付中】読書会(8/5・8/19)

『愛と家事』(太田明日香著:創元社)読書会のご案内
8月5日・19日(月) 11:00~12:00
フェミニストカウンセリング神戸事務所
本を読んでいない方でも、ピンときた方はどうぞお越しください!

“わたしはもっと愛と家事を切り離したい。
愛があるから家事をするのでも家事をするから愛があるのでもない。
なのに、「愛と家事」の呪縛は強烈で、
油断すると愛と家事をはかりにかけている。
わたしは今日も台所で、愛と家事の矛盾に格闘している。-「愛と家事」より-“

家族とは?夫婦とは?親子とは?この本には私たちが直面する思いがいっぱい詰まっています。
一緒に感想を語り合ってみませんか?

また、本書には
”わたしなりのフェミニストの定義というのは、性別に関係なしに人を尊重する人のことだ。
そして、フェミニストであろうという姿勢が、性差別とか差別をなくしていくと思う。”(P77)
とも書いてあります。

それぞれが尊重される場で、本を媒介に、話したり、聞いたりします。

◆参加費500円
◆読書会のみのご参加はメールかお電話でお申し込みください。
◆同日10:00~12:00に女性のためのカウンセリング入門講座の説明会を開催します。説明会参加者は読書会は無料ですので、ご興味があれば説明会にもお申し込みください。
女性のためのカウンセリング入門講座・説明会についてはこちらの記事をご覧ください。

【本日より募集開始】女性のためのカウンセリング入門講座

女性のためのカウンセリング入門講座 受講者を募集します!
電話相談員養成講座 から、タイトルを変更し、

・カウンセリングを学んでみたい方
・女性支援に興味がある方
・フェミニズムを学びたい方
・自分自身を見つめなおしたい方
・誰かの役に立ちたい方
・・・など、広くご受講いただけます。

9/30からの月曜13時~17時(前半4日、後半4日)
会場は神戸市立婦人会館(予定)です。
前半は、主に知識を学び、後半は実践形式となります🌟

今週末7/20の講座受講者は、入門講座の参加料(前半・後半 各17,280円)を割引いたします。

◆無料の説明会も行います◆
8/5,19 10時~11時
場所は当法人事務所(神戸市中央区海岸通)

今後、このホームページを通じて、内容についてもご紹介していきますね!

お申込み、詳細はこちらへ⇒女性のためのカウンセリング入門講座
これまでの受講者の声も載せています↑↑

【満席】7/20上野千鶴子さんと考える 今、なぜ女性支援が必要か?

ご案内しておりました、7/20に開催する公開講座
上野千鶴子さんと考える 今、なぜ女性支援が必要か?
~フェミニズムを学び、実践したいあなたへ~
大変反響をいただき、先日お申込みを締切りました。

予定の100名を超え、130名の方のお申込みを受付けましたので、
当日の受付は混雑が予想されます。
受付は12:30~の予定ですので、お早めにお越しください。
そして、せっかくの機会なので、早めに来ていただいて、ぜひ、いいお席でお話を聴いてくださいね。

また当日、上野さんの著書の販売と、著書購入者限定のサイン会(15:30~約10分)を予定しています。
お時間の関係で先着順になりますので、ご希望の方はお早めにいらしてください。

そして、講演後の第2部では、学びを実践につなげるような話し合いをします。
いい時間になるよう、スタッフ皆で構想を練っています!

お申込みいただいた皆様とともに、気づきと学びを深めることができることを楽しみにしています。

フラワーデモ@神戸(6/11)に参加しました

5/11の東京・大阪・福岡に引き続き、
6/11は全国各地9か所でフラワーデモが行われました。
神戸でも三宮の東遊園地で開催されました。

相次ぐ性犯罪の無罪判決や不起訴に対する怒り、悲しみを胸に、100名以上の女性、男性が集まりました。性暴力被害の当事者や、
この理不尽な社会への抗議を自分の言葉で訴えたいという人たちが、
ひとり、またひとりとマイクを手にしました。

100年以上前に制定された性犯罪に関する刑法が、2017年に改正されましたが、
性犯罪だと法的に認められるには、「暴行や脅迫」があった、もしくは被害者が「抗拒不能であった」ことを、
「被害者側が」立証しなければならないという点は、改正されませんでした。
このたび相次いだ無罪判決のなかには、
女性の意思に反する性交であったと認めながらも、
「抵抗しようと思えばできた」などという理由で、加害者が無罪となったものもありました。

なぜ、加害者に明確な拒絶が伝わらなければ、性犯罪であると認められないのでしょうか。
合意のない性行為は性犯罪であると、日本の司法が変わるように、行動を続けていきたいと思います。

フラワーデモは性犯罪に関する司法改正が行われるまで、毎月11日に各地で行われる予定です💐

2019年度日本フェミニストカウンセリング学会全国大会 in Tokyo

2019年度日本フェミニストカウンセリング学会全国大会が525日・26日に開催されました。

シンポジウムは「フェミニストカウンセリングを次世代にどう繋げるか ~多様性,少数性を尊重しつつ~」

フェミニストカウンセリングは女性への支援にとても有用な視点ですが、それを次世代にうまくバトンタッチすることは、日本のフェミニズム界に共通する課題でもあります。そんな課題を持つ私たちにとって、とても示唆に富んだお話しでした。

まずは、コミュニティを作るには、自分たちの活動をわかりやすく伝えることが大切です。
特に、相手にわかるように伝える!
「目的は伝わること。目的を見失わないようにしないといけません」
あたりまえのようなことですが、大切なことだと実感しました。 

また、サイレントマジョリティー(物言わぬ多数派)にどう訴えていくか考えることも、大切だとのことでした。

その方法として、

シンポジストの杉山文野さんはgreen birdでゴミ拾いの活動にも関わっているのですが、活動のコンセプトは「来たいときに来て、帰りたいときに帰る」だそうです。
終わった後の飲み会だけの参加もOK
そんなふうにできるだけゆるく呼びかけていく、というのもいいのではと感じました。

シンポジストの是恒香琳さんの目標は「お花がいっぱいの野原を作ること」です。
「ここはシロツメクサ、こっちはオオイヌノフグリ。さまざまな花が好きなように咲く、遠くから見るときれいな野原」を作ることだそうです。

自分らしく生きたい、誰の指図も受けたくない、私の意思を尊重してほしいと考えるさまざまな若い女性たちは、フェミカンに関心があっても自分から繋がることはごく少数。既に繋がっているように見える若者たちも、お互いの共有は難しいそうです。

ゆるく繋がっていたら、いつのまにかお花いっぱいの野原ができているのが一つの理想。
きれいなお花を咲かせるために、今のうちにフェミカンが地面を耕しておければいいなと思いました。
そして、若い人たちが良いと思っているものを、否定している自分がいないか、反省させられました。

 シンポジウムテーマは「次世代にどう繋げるか」でしたが、「フェミカンが若い人たちにどう繋がっていくかが問われている」と、コーディネーターの小柳さんがおっしゃっていました。
フェミカンの今後の目標が見えてきたシンポジウムでした。

来年の会場はなんと!!地元「神戸」です。
2020年523日・24日 神戸市内会場を予定しています。
また改めてご案内いたしますので、是非お越しくださいね。

 

フラワーデモ(5/11)に参加しました

フラワーデモは、性暴力と相次ぐ無罪判決に抗議するデモです
2019年4月11日に東京で、5月11日には、東京・大阪・福岡で行われました。
5月11日に、大阪のフラワーデモに参加した報告です。

当日、開催場所には15分前になっても数えられるほどの人しか見当たらず少し寂しく思っていたところ、
5分前になると花を持った人達が、駅からどんどん歩いてきて
あっという間に大集会となりました。その様子は本当に壮観でした。

デモでは北原みのりさん(作家)、小川たまかさん(ライター)、雪田樹里さん(弁護士)、藤木美奈子さん(作家・カウンセラー)などがマイクを握って抗議されました。

その後に続いて、当日集まった若い女性や、子どもが性暴力被害に遭った母親、男性、人前で話すつもりのなかった人までもが手をあげて声をあげて、
日本の間違った法律を変えていく決意や被害体験を語りました。
それぞれの話しに涙し、拍手し、強くて温かい共感の渦が湧き上がりました。

何よりたくさんの若い女性達が、
「将来子どもが産まれたあとに、安心して生きられる社会を作りたい」
と強く思っている事に、日本はきっと変わるだろうと勇気をいただきました。

憤りと抗議の気持ちでいてもたってもいられない人達が、怒りを原動力に集まった
というのが信じられないくらいに温かい空気です。
多くの方が、たった1人でネットの情報だけで集まった様なのですが、
被害者に見立てて握った花に心を寄せて、
最後には見ず知らずの人が声をかけあいお花をプレゼントしたりという、
奇跡のような時間でした

兵庫県でもフラワーデモがあれば良いなと思います

朝日新聞記事はこちら⇒https://www.asahi.com/amp/articles/ASM5C4K6LM5CPTFC006.html

毎日新聞記事はこちら⇒https://mainichi.jp/articles/20190511/k00/00m/040/137000c