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映画『月光』

性暴力(性虐待)被害を題材にした映画『月光』が、神戸の元町映画館で上映されています。

先般、試写会に行ってきました。

描かれているのは性暴力被害の一面です。

悲しいけれど、
世の中に(この映画で描かれているよりも)もっとたくさんの種類の性暴力があり
“特別な人の特別な出来事”ではありません

性暴力被害を受けた人は
からだの傷だけでなく、内面の混乱、しんどさ、、、
日常が崩れたように感じるなかで、それでも日常を生きています。

上映が終わった後、話し合いの時間を持っていただきました。

ある男性の方の感想がとても印象的でした。
「加害者が100%悪いと、頭でわかっていても、
男にとっては、逃げ道がほしくなる、言い訳を言いたくなる。
それでも、100対0で絶対許されないこと。それをどう伝えるか。」

性暴力のない社会。
男女(同性同士でも)が互いの人権を尊重し合える社会。
頭での理解ではなく、実感として、自分が自分らしくいることができる社会とは・・・

今もなお、随所に大きな、解消されない矛盾があります。

一方で全国各地に性暴力被害者支援のためのワンストップセンターができ、
支援基盤の整備に着手されつつあります。

法整備も含め、国も動き始めています!

深刻な社会問題と同時に、そこに生まれつつある支援の場についても、
多くの方々に知っていただけるといいなと思います 🍀

企画・上映をしてくださった元町映画館のご担当者に敬意を表します。
明日3/18~3/24 は 16:40~(約2時間)上映があるそうです。
詳細は元町映画館のHP

全国のワンストップセンターリンク集
(↑東京の支援センターSARCの作ってくださっているリンク集です)

3/8国際女性デーを前に…

明日、3/8は国際女性デー👩

2017年のテーマは
「Women in the Changing World of Work: Planet 50:50 by 2030(変化する仕事の世界における女性たち:2030年までにプラネット50:50を実現しよう)」
UN(国連)Womanのホームページ↓↓に詳しく書かれています:
http://japan.unwomen.org/ja/news-and-events/in-focus/iwd2017#sthash.x0euIkIZ.dpuf
(掲載写真もこちらのHPより。国際的で、なんだかフェミカン神戸っぽくない気もしますが^^;)

その中に「インフォーマル経済」と「ディーセントワーク」についてのトピックがあります。

ディーセントワークとは、働きがいのある、人間らしい仕事。
つまり、労働時間や、賃金、権利、保障などの労働条件が備わり、維持されているか。

インフォーマル経済というのは、ディーセントワークのための法が正規に適用されていなかったり、
法の順守が進まない分野の経済活動のことです。

インフォーマル経済において、ディーセントワークにつけない女性も多い。
そして、貧困との明らかな相関があります。
皆さんも、ちょっと周りを見渡すと、実感がありませんか?

あってはいけないことが、当たり前のようにある。
差別や権利侵害ってそういうもの。
差別の解消や権利の獲得はそれに目を向けることから始まります🐣🐣

国際女性デーについて、日本でも、各地でアクションが予定されていたり、
各メディアでトピックとして取り上げられているようです。

ただ、私にとっては、大きな行動はしなくても、
問題に気づき共有する仲間がいるのだ👩‍👩‍👧‍👧👩‍👩‍👧‍👧👩‍👩‍👧‍👧
と感じる日でもあります。
自分を通じて、女性の問題、そして社会の問題、に立ち戻る。
フェミニストカウンセリングの原点を感じるひとつです。

身近な実感とともに、皆さんと一緒に共有できればいいな、と思います。

【講座のご報告】身近な人との心地よい関係

身近な人だからこそいい関係でいたいのに、
つい言い過ぎてしまったり、
言いたいことが言えない、、、
こんなふうに思い悩んでいるのは、あなただけではありません。

2月1日から3回連続で行った
「知っておきたい!見直したい!身近な人との心地よい関係」
(姫路市男女共同参画推進センター共催、国際ゾンタ姫路ゾンタクラブ助成)
には定員20名で募集させていただいたところ、
なんと56名もの方にお申込いただきました💓
抽選の結果、ご参加いただいた皆様、
素敵な気づきの時間を共有させていただきありがとうございました。

1回目では、まず「わたし」を見直す
=○○らしさへのとらわれ、「わたし」を守るための心の護身術を、

2回目では、人との関係を円滑にするために、そして「わたし」を守る ため
に必要な~境界線~を、

3回目では、「わたし」の力を信じるためにできる方法を、と
個人で書き込むワークをしたり、ロールプレイをしたり、
自分を見直す機会をふんだんに盛り込みました。

つい自分を責めたり、人のせいにしたりと、 人によってさまざまですが、
陥りやすいパターンがある❗と気づいた方もたくさんいらっしゃいました。

まずは今の「わたし」の状態を知ること、常にそこから始まります。

講座を受けながらカウンセリングを受けているようだったという感想もありました。
皆さんのエンパワメントに少しでも役に立ったのなら、本当に嬉しいです(^^)

1/20公開講座(加害者更生プログラム)のご報告

公開講座 「女性への暴力」を許さない連続講座
『加害者は変わるのか?「非DVカップル」を目指した加害者更生プログラム』を開催しました!

冷え込みが厳しい日でしたが、多くの方が参加してくださいました❄

講師は 「非暴力ルーム・大阪 NOVO」のスタッフ風味良美さんと松村徳子さん。
お二人は学校にデートDVの出前授業に行く活動をするなかで
同じ学校内に被害と加害、両者がいること、
また加害は相手を変えて繰り返されること
などから「加害者更生プログラム」を学ぶ必要性を感じ、
60時間のアウェアの研修を修了されました。
その後修了者4人が集まり2014年にNOVOを立ち上げたそうです。

NOVOにはこれまで130件程の問合せがあり、
そのうちプログラムに繋がり毎週継続して1年間以上通った人は9人。
このプログラムに決められた「卒業」はなく、
あるとすれば被害を受けた女性が「もういい」と言うまで
たぶん一生受講が必要なのではないか…と話されました。

プログラムの中で、加害する男性が女性を見下した発言をする場面
を見受けることもあり💧
支援している女性スタッフが傷つくこともあるそうです💧💧

このように社会や個人の中に根強く残るジェンダーによる差別意識を目の当たりにしながらも
スタッフの方はその傷つきを放置したり、蓋をしたりせず
自身の傷つきをもプログラム内で用いることで、
新たな視点を提供されています。
傷つけた側とそのような関わりを継続することは本当に大変なことだと思います。
そうした支援のあり方に改めて感銘を受けました🌟

一方で被害を受けた女性と関わるなかでは、
少しずつ力をつけていくプロセスを確認できるそうです🌱
「加害者更生プログラム」は被害者支援のひとつの方法なのだということがよく理解できました。

お二人の掛け合いのような優しい語り口で、最後まで話に引き込まれました(^^)
たくさんの質問に丁寧にお答えいただき、
参加いただいた方々にとっても満足度の高い講座になったようです。

皆様、どうもありがとうございました☃ღ ☃

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます

今年は天候に恵まれたお正月でしたね。
フェミカン神戸は、今年で設立19年目になります。
当初の思いを大切に、だれもが安心して自分らしく生きることができる社会づくりに向け邁進していく所存です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、年明け早々…

🌸1/20には公開講座「非DVカップルを目指した 加害者更生プログラム」があります。
現時点で若干名の受付が可能です。(このHPからお申し込み可能です)

2月には
🌸姫路で講座を開催します。(2/1.8.15)
『知っておきたい 見直したい 身近な人との心地よい関係』
(お申込みは姫路市男女共同参画センター)

🌸尼崎でもグループカウンセリングのファシリテーターをします。(2/3.17.3/3)
テーマは”母娘関係
(お申込みは尼崎市女性センター)

充実した講座をお届けできるよう、準備を進めています!
皆さまといい時間が過ごせること、を楽しみにしています。

皆さまにとってもよい年になりますように🐤 🐣 🐥

 

『「キレる私」と「母娘関係」』

12月3日に漫画家の田房永子さんを招いての講座(日本フェミニストカウンセリング学会主催)に行ってきました。
120名近くの参加者が田房さんの語りに大きくうなずき
🙌よくぞ言ってくれた🙌と
共感、賛同の輪が広がりました。

田房さんは
今でも母親と一緒にいるのは1~2時間が限度💨 💨 💨
今考えても母親が発した言葉の数々は理解不能😢
そんな母を「嫌いだ」と言えるようになるまでの葛藤を何年もかけて凝縮されたのが
漫画『母がしんどい』です。
母親からの呪詛、呪いの言葉に、今も絡めとられ、もがき続けている
“娘”である多くの方に一度読んでいただければ、と思います。

そして、今回の講座に行きそびれた!と残念に思っている方への朗報です✨✨
2017年1/20・27(金)  10:00~12:00 @尼崎市女性センター
講座で田房さんと対談をしたフェミニストカウンセリング堺の加藤伊都子さんを招き
『わたしはわたし、私の人生を生きる』という講座が開催されます。
引き続き2/3,17,3/3は母娘関係をテーマにしたグループカウンセリングもあります。
グループカウンセリングは私たちフェミニストカウンセリング神戸のスタッフが担当します。

詳細・お申込みは 尼崎市女性センターHPの募集ページへのリンク をご確認ください

国際ゾンタ姫路ゾンタクラブの10周年記念式典

少し前のことですが、、、
10月16日、国際ゾンタ姫路ゾンタクラブの10周年記念式典にお招きいただきました✨

姫路ゾンタクラブは、
女性の社会的・経済的・政治的な自立を目指すNGO団体『国際ゾンタ』
の一員として、姫路を中心に活動している奉仕団体です。

フェミカン神戸へは、DV被害女性支援活動のための協賛金を
毎年、ご支援いただいており、
姫路方面での「気づきと回復の講座」などの開催に役立たせていただいています。

10周年の記念式典✨という晴れやかな席に参列するのはとても緊張しましたが
同じように参列しておられる団体さんを見て
姫路ゾンタさんが地域のさまざまな活動を支え続けておられることがよくわかりました。

そして、感謝状を差し上げ、直接感謝の意をお伝えできるよい機会となったことをうれしく思いました。

経済的な援助はもちろんありがたいのですが、
なによりフェミカン神戸を通じ、
DV被害女性へ関心のまなざしを向け続けてくださっている女性たちがたくさんいること
をうれしく感じました(^^)

母と娘の関係に悩んでいる人、気になっている人へ

フェミカン神戸も所属する日本フェミニストカウンセリング学会が開催する講座をご案内します。
(※お申込みは日本フェミニストカウンセリング学会 電話:03-3239-5330)

「キレる私」と「母娘関係」
漫画家の田房永子さんとフェミニストカウンセラーの加藤伊都子さんのとのトークです。
(2016年12月3日(土)午後1時30~4時、大阪ドーンセンター)

田房さんはコミックエッセイ『母がしんどい』や『ママだってしんどい』、
近著では『キレる私をやめたい~夫をグーで殴る妻をやめるまで~』を出版され、
現在、京都新聞にも記事を連載中です。

その記事の中で、母との関係を次のように語っておられます👀

小さい頃から、どんなことでも母が勝手に進めていました。
抗議すると「お母さんのいうとおりにしていればいいのだ!」といわれ、
子ども扱いではなく、胎児扱いされた

このように娘が母の期待や嫉妬など複雑な思いを受け取り、苦しくなってしまうことがあり、
フェミカンでいう“母娘(ははむすめ)関係”のひとつの在り方です。

母と娘の関係、難しいですよね・・・
講座や本で、つい巻き込まれがちになる“母娘関係”
客観的に捉えてみるのもいいかもしれません。

どうぞこの機会をお見逃しなく。
少しでもそのおもりが軽くなりますように🍀🍀

女性への暴力をなくす運動 2016

平成28年11月12日(土)~25日(金)の2週間、
日本全国で「女性への暴力をなくす運動」が行われています!
(運動については内閣府のHP↓)
http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/no_violence_act/#no_violence_act

11月12日(土)には
わたしたちもHYVIS(ひょうごDV被害者支援連絡会)のメンバーや
神戸市職員、かもめん(神戸市中央区のマスコットキャラクター(^^))と一緒に、
DV相談連絡先一覧が掲載されたメモ帳を三宮センター街で配布する活動に参加しました。

かもめんもパープルリボンをつけて♪

かもめんもパープルリボンをつけて♪

🎀 みんなが、誰も支配しない誰にも支配されない人生を送りますように🎀 
と願いを込めて、手渡します。
メモ帳には市民手作りのパープルリボン (※パープルは女性への暴力根絶のシンボルカラーです。)が添えられていて、
受け取った子どもたちが「かわいい!!」と喜んでくれました💖
ファミリーに渡すと、
お父さんが「ああこれは、『お父さん、お母さんにやさしくしましょう』っていうことやで」
と子どもに話している声が聞こえてきたり、
DV」の文字を見て大抵の人が「ああー!」って顔をしたり、
連れの人と「そうそう、こういうことがあるねんな・・」と話をしている様子を見て、

少なくとも「DV」がタブーな言葉でなくなっていると思い、
これまでの地道な活動の成果が少し見えたように感じ、うれしかったです!

願わくばこの2週間、商店街がパープルリボンのアレンジであふれ、
街中がパープルになればいいのになあ💖
ハロウィーンのお祭りみたいに…(笑)

KOBEソーシャルビジネスマークに認証されました

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社会的課題の解決に取り組みつつ、事業としても継続していく
”ソーシャルビジネス”
を神戸市内に広く推進していくために
「KOBEソーシャルビジネスマーク認証」という神戸市の制度があります。

認証されるには外部委員の選考があり、
「社会変革性」「事業性」「革新性」「共感性」等に加え
「持続可能性」「情報公開」「会計処理の適切性」といった
信頼できる団体かどうかも問われます。

今年度フェミカン神戸は
『女性への暴力防止活動および被害者の支援活動』として認証申請し
11月11日に認証されました!
http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2016/11/20161108070401.html

このたびの認証を励みに、
今後もできる限りきめ細かく被害者に寄り添った支援、を目指したいと思います(^^)